映画「翔んで埼玉」あらすじ

日本で最も暑い街・熊谷に菅原さんと言うご一家が住んでいました。
父(ブラザートム)は熊谷生まれ、母(麻生久美子)は千葉県生まれ、娘の愛海は今一つイケてない熊谷を抜け出して、結婚したら東京に住むのだ!と夢見ていた女性です。
そんな愛海が結婚することになり、結納のために、みんなで車に乗って東京に向かっている時に、不思議なラジオ番組が流れてきました。

1900年代末期、埼玉県人は、東京に虐げられており、その県境には関所が設けられ、通行手形がないと東京に入ることもできず、都内を自由に歩くこともできない、そんな無茶苦茶な迫害を受けていた…という都市伝説。

埼玉県民がこよなく愛するラジオ局NACK5が流すそれは自虐的な風味もあいまったとんでもない物語でしたが。
次第に菅原父は引き込まれていくのです。

物語の中で…東京にある超名門校の白鵬堂学院にアメリカ帰りの麻実麗という美しい少年が転校してきました。
この学校は都知事を輩出することで知られるエリート養成学校であり、現都知事の息子である壇ノ浦百美という、これもまた美しい少年が生徒会長を務めており、厳しいテストを行って、上位クラスに入ることができる男子を見極めていました。
最初、反目しあっていた二人でしたが、百美は麻実の才能と人柄に惹かれるようになったのですが、麻実には大きな秘密がありました。
麻実は、実は隠れ”埼玉”だったのです。
港区在住、大企業の御曹司と言う触れ込みでしたが、本当の父親は埼玉解放戦線の頭目であり、麻実自身も埼玉県人の迫害をなくし、平等な世界を目指すためにこの学校に送り込まれていたのです。

ある日突然それが発覚し、しかし麻実にまるで恋をするように惹かれていた百美は、彼と逃避行を共にすることになったのでした。

映画「翔んで埼玉」感想

トンデモな物語ですが、茶番もここまで徹底すれば最高のエンターテインメントになるんだな、と再認識させてくれる素晴らしい映画でした。
私は現役の埼玉県民ですが、公開初日・初回に大爆笑するなかで鑑賞し、勿論場面ごとに大笑いさせてもらえて大変シアワセでした。
魔夜峰央さんの原作を読んだ時には、まさかこんなに凄い実写化がありうるなんて予想することもできず、しかしGACKTさんや二階堂ふみさんというキャスティングも完ぺき、キャラクター再現度も凄まじいレベルでした。
原作を読んで衝撃を受けた武内英樹監督の萌が在るべきところ、在るべき形に結実した、そんな映画です。
そして、埼玉県民だからこそ楽しめる小ネタが満載。
埼玉の日常にあふれているさまざまなものが、あちらにもこちらにもちりばめられており、気づいたら笑わずにいられないのが、東京の象徴ともいえる白鵬堂学院の建物の上に鎮座しているドームです。
「埼玉りそな銀行川越支店」の築100年になんなんとする素晴らしい建物の屋根の上にあるドームが載っているのです!
そんなちょっとした皮肉がわかると面白さも倍増です。
涙が出るほど笑ってからのトドメが、エンドロールはなわさんの「埼玉県のうた」。
この映画のために書いたわけではなかった、という歌でしたが、ピッタリすぎてこれもまた大笑い。
けなして虐げて、でも最後は埼玉愛にまみれた映画です。
逆に、県民以外の人たちがこの作品を見てどこで笑ったのか、そんなポイントを聞いてみたいですね。
県民歴17年のわたくしからみたら、この映画は殆ど満点です。
現代の物語と、劇中劇のかたちをとった物語の構成も見事でした。
監督、素晴らしい作品をありがとうございました。
でも県民割引があったらもっと嬉しかったな。
三回観ましたが、あと二回は観に行きたいですね。